「排尿時に違和感がある」「下腹部が痛い」「おりものの異常があるけれど、泌尿器科?それとも婦人科?」
このように、体の不調を感じたときに、どの診療科を受診すべきか迷ったことはありませんか?
とくに女性にとって、泌尿器と婦人科領域の症状は似ている部分も多く、判断が難しいケースがあります。
本コラムでは、「泌尿器科と婦人科の違い」「代表的な症状別の受診の目安」「迷ったときの対処法」などをわかりやすく解説します。
泌尿器科と婦人科の違いとは?
診療科 | 主な対象 | 診療内容 |
---|---|---|
泌尿器科 | 男女共通 | 腎臓、尿管、膀胱、尿道、前立腺など、尿の通り道に関する疾患全般 |
婦人科 | 女性のみ | 子宮、卵巣、膣、外陰部など、女性特有の生殖器疾患や月経、妊娠に関わる症状 |
つまり、「尿に関する症状」は泌尿器科、「月経やおりものなど女性特有の症状」は婦人科が専門というのが基本的な分け方になります。
こんな症状は泌尿器科へ
以下のような症状がある場合は、泌尿器科の受診をおすすめします。
- 排尿時の痛み、しみる感じ
- 頻尿、尿漏れ、尿が出にくい
- 血尿(ピンク色〜赤色の尿)
- 尿のにおいが強い・濁っている
- 腰や背中の痛み(腎臓の炎症の可能性)
- 膀胱炎を繰り返す
- 更年期以降の尿漏れ・残尿感
これらは膀胱炎や尿道炎、過活動膀胱、腎盂腎炎など、泌尿器科での診察・治療が必要な疾患の可能性があります。
こんな症状は婦人科へ
以下のような症状は婦人科での受診が適しています。
- 不正出血(生理以外の出血)
- 月経の異常(量が多い・少ない、周期が不規則など)
- おりものの量やにおいの変化
- 性交痛
- 外陰部のかゆみや腫れ
- 下腹部の慢性的な痛み
- 妊娠の可能性がある
これらは子宮筋腫や子宮内膜症、膣炎、**性感染症(STD)**などが関係していることがあり、婦人科での診察が必要です。
泌尿器科と婦人科、どちらか迷ったら?
どうしても判断がつかない場合は、以下のポイントを参考にしてください。
- 尿に関連した症状(排尿痛、頻尿、血尿など)→ 泌尿器科
- 月経やおりもの、不正出血→ 婦人科
- 下腹部の痛みだけで、はっきり原因がわからない→ どちらでも可(まずは近い方へ)
また、近年では女性泌尿器科や女性専門外来を設けている医療機関もあり、こうしたクリニックでは泌尿器・婦人科の両面から丁寧な診療が可能です。
当院のご案内
当院では、女性の泌尿器症状に特化した診療を行っており、「泌尿器科か婦人科か迷っている」方の初診も歓迎しています。 必要に応じて、適切な専門医療機関へのご紹介も行っております。
- 女性医師による診察あり
- 症状やお悩みに丁寧に寄り添うカウンセリング
「相談だけでもしてみたい」「まずは検査を受けたい」といったお気軽な来院もお待ちしています。
まとめ
- 泌尿器科は「尿の通り道」、婦人科は「女性特有の生殖器」が専門
- 排尿に関する症状は泌尿器科、月経やおりものの異常は婦人科
- 迷ったときはどちらでも受診OK、必要に応じて紹介されます
身体からのサインを見逃さず、早めに相談することで、症状の悪化を防ぐことができます。どうぞお気軽にご相談ください。