はじめに
閉経は女性の身体にさまざまな変化をもたらします。その中でも「閉経関連尿路性器症候群(Genitourinary Syndrome of Menopause:GSM)」は、多くの方が経験する症状のひとつです。この記事では、GSMとは何か、どのような症状があるのか、そしてどのように対処していくべきかを分かりやすく解説いたします。
GSMとは?
GSMは、閉経によって女性ホルモン(エストロゲン)が減少することで、尿路や外陰部・腟などの性器に現れるさまざまな症状の総称です。以前は「萎縮性膣炎」や「尿路性器萎縮」と呼ばれていましたが、より広い範囲の症状を含めてGSMという名称が使われるようになりました。
主な症状
- 腟の乾燥感・かゆみ・ヒリヒリ感
- 性交時の痛み(性交痛)
- 排尿時の痛みや違和感
- 頻尿・夜間頻尿(夜トイレに起きる回数が増える)
- 尿漏れ(尿失禁)や急な尿意
- 外陰部の違和感や炎症
なぜ起きるの?
閉経後はエストロゲンの分泌が減少します。これにより、腟や尿道の粘膜が薄くなり、潤いが失われ、細菌や刺激に対する抵抗力が下がります。そのため、上記のような症状が現れやすくなります。
日常生活でできる対策
- 腟や外陰部を清潔に保つ(過度な洗浄は避ける)
- 通気性の良い下着を選ぶ
- 十分な水分補給
- トイレを我慢しない
- 適度な運動や骨盤底筋体操を取り入れる
治療方法について
GSMの症状は我慢しなくても大丈夫です。治療方法には下記のようなものがあります。
- 保湿剤・潤滑剤
市販の腟用保湿剤や潤滑剤を使用することで、乾燥や痛みの緩和が期待できます。 - ホルモン補充療法(HRT)
医師の指導のもと、腟内に塗布するエストロゲン製剤などが有効な場合があります。 - その他の治療
症状や体質によっては、飲み薬や他の治療法を検討することもあります。
症状や重症度は個人差がありますので、気になる症状があれば、遠慮なく医師にご相談ください。
閉経関連尿路性器症候群(GSM)は、決して珍しいものではありません。多くの女性が経験する自然な変化です。症状がつらいと感じたり、生活に支障が出る場合には、早めに専門医へ相談しましょう。適切な治療やケアによって、快適な毎日を取り戻すことができます。
火曜日と木曜日の午前は「女性医療クリニックLUNA横浜」在籍の女性医師による女性専門外来をおこなっております。
ご不明な点や不安なことがあれば、いつでもご相談ください。





