最近、画像検査の進化に伴い、病院でのCT検査が増加しています。
CT検査のメリット
メリットは、「病気のスクリーニング検査として有能」であるということです。
しかし、泌尿器科領域では、必ずしも必要というわけではありません。
尿路感染症に関しては、CT検査は放射線被ばくが増加するだけで、必ずしも意味のある検査とは言えません。
(膀胱炎や、男性特有の前立腺炎、睾丸炎などは超音波検査や尿、触診などで十分に判断可能です。)
腎臓が腫れていて尿路結石症(上部尿管結石症)を診断するときや、血尿のために腎出血の可能性、尿路悪性腫瘍の精査、悪性腫瘍の定期検査をするといったときにはCT検査が非常に有用ですが、用途は限定的ではあります。
じゃあ、なぜ医者がCT検査をすすめるのか?
昨今、医療訴訟が増加している背景もあります。
脳病変や肺、腹部臓器、微小な腎・尿管結石など検査をすることができ、見落としを避けることが可能なので、すごく便利な検査です。
泌尿器科がんのうち、CT検査でわかるものというのは、腎細胞がんや腎盂がん、尿管がんといったものです。
しかし、被ばくの観点や医療費高騰の背景から考えると、まずは超音波や尿細胞診での検査をお勧めします。