非淋菌性尿道炎は、性感染症クリニックへの初回訪問の10~30%を占めるとされ、男性において最も一般的な性感染症の一つです。その中の一つであるクラミジア感染症の報告数は年々増加しており、2016年には150万人以上の新規感染が報告されています。
また、マイコプラズマ尿道炎、ウレアプラズマ尿道炎といった非クラミジア性非淋菌性尿道炎も、自費でしか検査ができないこともあり見逃されやすく、最近非常に増えている性感染症です。
マイコプラズマやウレアプラズマは主に性行為を通じて感染しますが、オーラルセックスやその他の接触でも感染する可能性があります。
症状
マイコプラズマ尿道炎やウレアプラズマ尿道炎は、症状が比較的軽いことが多く、患者が自覚しにくいという問題があります。症状が軽いため、気がつかずに放置されることが多いため、他者へ感染させてしまうという危険性があります。
- 排尿時の痛みや違和感
- 尿道からの分泌物(膿)
- かゆみや不快感
このため、感染に気づかず放置されることが多く、結果的に他の人への感染を広げるリスクが高まります。
診断と治療
診断は、尿中のPCR検査や尿道からの分泌物の検査によって行われます。これにより、原因となる病原体を特定し、適切な治療を行うことが可能です。
治療には、以下のような抗生物質が用いられます。
- マクロライド系
- テトラサイクリン系
- ニューキノロン系
予防
マイコプラズマやウレアプラズマ感染を予防するためには、性行為時にゴムの使用や、定期的な検査が重要です。また、感染が疑われる場合は、早期に医療機関を受診することが推奨されています。
現状の問題点と検査の認知度の低さ
マイコプラズマやウレアプラズマに関する知識が不足している医療従事者もおり、適切な検査が行われないことがあります。これにより、感染が見逃されるリスクが高まります。
疑われる場合はご相談ください
マイコプラズマとウレアプラズマが検査でわからないのは、検査方法の限界(自費診療の検査でないとわからないため)、症状の軽さ、無症状のケース、医療従事者の認識不足が主な要因です。マイコプラズマやウレアプラズマが疑われる場合は、専門の医療機関での詳細な検査を受けることが重要です。
大切なパートナーを守るためにもしっかりと検査することがお勧めです。